ラクトザイムとは乳酸菌エキスを示す造語で、ヒト腸内で乳酸菌(Lactobacillus:ラクトバチルス)などの腸内細菌が創り出す酵素(enzyme:エンザイム)的な物質の総称として、ラクトザイム(Lactzyme)と名付けました。
その数100種類以上、数百兆とも言われる腸内細菌が日々創り出す成分の中で、特定の機能と物質を結びつける事が困難なため、腸内細菌が代謝する成分の総称としてとらえました。
製法としては、まず乳酸菌をはじめとした人の腸内に生息する善玉菌のうち、機能性が実証されているものを、無農薬大豆(※)から作った豆乳を培地(栄養源)として、特殊な方法で組み合わせて育てます。
※大豆については >> 原料の大豆 >> をご覧ください。
この作業を『共棲培養』といいます。この共棲培養を行う段階で腸内細菌は、増殖していく過程の中で多くの有効成分を細胞の外に放出します。
※写真は、無農薬で作った豆乳を栄養源として増殖を続ける腸内細菌の顕微鏡写真。数十時間かけて増えていく過程で、ラクトザイムを体外に放出しています。
この放出した成分の中には、多数のアミノ酸を含む様々な成分が、バランスよく含まれている事がわかってきました。
ラクトザイムとは、これらの成分(乳酸菌の代謝物)をエキスとして抽出したものなのです。
ラクトザイムの機能性
ラクトザイムは腸内で免疫機能を整える働きをもつだけではなく、肌にも様々な作用をもたらす事も分かってきました。ラクトザイムに関して下記のような機能性が判明しました。※写真は生成したラクトザイム。液状です。
- 1.メラニン産生の抑制・分解
- ラクトザイムはメラノサイトに働きかけ、シミやクスミの減少に働きかけると考えられています。メラニンは、加齢や紫外線を多く浴びる事により増加しますが、シミやクスミの原因は、真皮を守ろうとする為に作られたメラニンがいつまでも分解されずに沈着、または紫外線が無くなった後もメラノサイトがメラニンを作り続けるからです。
- 2.MNF(天然保湿因子)の増加
- ラクトザイムは角質層にあるMNF(天然保湿因子)を増加させ、保湿効果を高める一方、NMFを構成するアミノ酸ヒドロキシプロリンを作るフィグランを産生することも分かってきました。
- 3.ランゲルハンス細胞への作用
- ランゲルハンス細胞は表皮に存在し、皮膚免疫を司る免疫組織細胞で、菌・ウィルス・カビ・紫外線など、皮膚に外部から悪影響を与える物質の存在や対処方法を脳に伝えるとともに、皮膚の内部の状況を常に脳に伝達するなど、皮膚の均衡を保つセンサーの役割を持ってます。

このランゲルハンス細胞は表皮に存在しているため、紫外線によって影響を受け、加齢によっても減少します。ランゲルハンス細胞が減少すると、免疫力が低下し、細菌やウィルスに感染しやすくなり、体調を崩す原因にもなります。
一方、ランゲルハンス細胞は、特にアミノ酸と密接な関係にあり、アミノ酸を感作する受容体があります。この受容体にアミノ酸が結びつくことで、ランゲルハンス細胞は活性化され、活発に働きだします。
ラクトザイムは豊富なアミノ酸を含み、免疫機能アップに貢献しているされていますが、ランゲルハンス細胞に対しても影響を与え、皮膚を含む全身での免疫力向上に寄与していると考えられています。
- 4.創傷の治癒
- 3.のランゲルハンス細胞の働きにより、脳からは免疫の最前線である皮膚組織の、ターンオーバー(新陳代謝)を促進する情報が出されると考えられます。損傷を受けた細胞に対し、すみやかに部品交換を開始し、皮膚からウイルスなどの外敵が侵入していれば、リンパ球などの免疫部隊がかけつけ退治します。
- 5.脂肪細胞に働きかけアンチエイジングにも
- アディポネクチンは脂肪細胞から出るホルモンで、脂肪を燃焼してインスリンの働きを助ける善玉物質で、別名「アンチエイジング ホルモン」とも呼ばれています。このホルモンの低下がメタボリック シンドロームの原因の一つと言われていますが、私たちの研究チームでラクトザイムを脂肪細胞に吸収させる実験を行ったところ、脂肪から出るアディポネクチンが、通常の2.2倍にも増加しました。
この研究内容は、2007年5月に行われた日本栄養食糧学会で、私たちのグループが世界で初めて発表し、注目されています。



